所長ブログ

2013年1月11日 金曜日

秘密証書遺言        @相続に関するご相談はなかむら司法書士事務所へ

秘密証書遺言の方式は民法970条に
定められています。

その方法が細かく規定されているため、ここでは省略
しますが、簡単にいうと遺言者が作成した遺言書を
封書に入れ、その封書を公証人に提出し、その提出し
た日付等の記載その他必要な手続きを、公証人にし
てもらう方法です。
公正証書遺言と同様に、2人以上の証人が必要です。

公正証書遺言は、公証人に遺言の内容を言う必要が
あるため、公証人や証人にはその遺言の内容がわか
りますが、秘密証書遺言は、遺言を入れた封書を公証
人に提出する方法であるため、遺言の内容を明らかに
する必要はありません。
したがって、公証人や証人には
その遺言の内容自体はわからないことになります。

ただし、公証人は遺言者の遺言であることを証明は
していますが、封書にいれた遺言書は確認しませんので、
その遺言書が必要な方式が欠けていた場合、たとえば
印を押していなかった場合は、その遺言の効力はない
ことになってしまいます。

秘密証書遺言は、民法970条に定める方式に欠けるものが
あっても、民法968条(自筆証書遺言)の方式を具備してい
れば、自筆証書遺言としての効力があると民法971条に定
められています。
つまり、自筆証書遺言に必要な条件をすべて満たしていれば
秘密証書遺言としての条件を満たしていなくても、自筆証書
遺言としての効力が生じ、その遺言の内容が認められること
になります。


したがって、遺言を秘密証書遺言の方式でする場合、その
遺言書自体の作成には、自筆証書遺言をする場合と同様
の十分な注意を払う必要があります。自筆証書遺言の方式
に従って作成しておけば、間違いないと言えます。




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